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「…っ…?痛…」
突然走った右頬の痛みに訳がわからなかった。
視線を泳がすと
お姉ちゃんが顔を真っ赤にして
涙目でたっていた。
お姉ちゃん…に…叩かれた…?
「唯のばかぁ…」
崩れ落ちるのを小森さんが受け止める。
それより驚いたのは
私は…
こんなに弱いお姉ちゃん見たことがなかった。
いつも優しくて完璧なお姉ちゃんの涙なんて
見たことない。
でも…つくづくお姉ちゃんむかつく。
泣きじゃくってる姿も
立派っていうか…絵になっていた。
そんな姿に嫉妬しながらも
私はただお姉ちゃんを見つめていた。
ふわりとした感触がしたら
お姉ちゃんの甘い香水の匂いがして
私はお姉ちゃんに抱きしめられていた。
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