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「え…嘘でしょ?」
こんなに元気なのにどうして病気なんだろ…?
しかも
お姉ちゃんすごく真剣に言ってる
どうして…?
「あなたの病気は新種のウイルスみたいなの。
血液内の赤血球と白血球の著しい低下、それから脳に腫瘍があるから
日常的な事がよくわからなくなるの
うつることはないみたいなんだけど…治療法がなくて…」
新種の病気?
そんなまさか、私は普通の女子高生だよ…?
「で…腫瘍も大きくなってて…取れないの…薬もないし…
それ…で…お医者さんは持って一年だって…」
お姉ちゃんは何かを言おうとしてたけど
涙と嗚咽に埋もれて聞こえなかった…
これも病気のせいなのか
私は驚くほどに落ち着いていた。
余命…一年…
ただその言葉だけが私の中でリフレインしていた…。
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