羽を伸ばしたら蜘蛛の巣にひっかかる。

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「あのね…実はお姉ちゃん、妊娠したの…もちろん陽介さんとの赤ちゃんなの」 お姉ちゃんが嬉しそうに 頬を赤らめながら笑う。 それをただ見つめる。 お姉ちゃんは私の冷たい視線に ちっとも気づかないで 「2ヶ月目なのよ」とか 言ってた。 やっぱりお姉ちゃんには勝てない。 それに…余命宣告されている人間の前で新たな命を宿したことを喜ぶなんて ちょっとデリカシーがない気がする。 いや…お姉ちゃんが、よーちゃんと婚約なんてしなければ… きっと 素直に喜べたのにな… だから…私は…
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