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「むーサン。はよ」
「あ、おは。朝からお疲れ」
「あー…低血圧にはキツいよね。朝イチからの講義」
「まぁね~」
「…どうした?」
「ん?なにがだい?我が友よ」
「キモい。誤魔化すな」
「ケイちゃんてば、ひっどぉ~い」
「…はぁ。新庄サンは元気?」
「うん。今日も元気に新聞読んでた」
「へ~。なんか、お前の話しに出てくる新庄サンって毎回新聞読んでね?」
「日課だからね。トレードマークみたいなもんかも」
「…で、その新聞の君と何があった?」
「……ケイちゃん鋭すぎる。心臓抉れそう」
「はいはい。それで?」
「…これは、1つの戦争の歴史」
「…は?」
「また云われたの!“死刑”って!」
「……は?」
「もうそろそろ慣れて欲しいもんだよね!全く…」
「…スイマセン。意味がわからないのですが」
「え~?ケイちゃん鋭いのか鈍感ちゃんなのかわかんないなぁー…」
(…なんかムカつく)
―――ガサゴソ、ガサゴソ
「ジャーン!これだよこれ!」
「…あぁ、“ソレ”ね」
「お昼の時もそうだけど、朝も夜もかけてるんだぁ~!オイシイし」
「…死刑ってさ…イコール、食材のキモチを理解した新庄サンのお言葉なんでない?」
「え?どうして?」
「いや…可哀想だろ。形が見えないくらいソレかけられる食材が。料理が」
「えー…?そっかなぁ…」
「…もしかしてさ」
「うん?」
「…朝また、タルタルかけるな!って怒られたからそんな落ち込んでたわけ?」
「そうだよ!」
「………」
―――グリグリグリ!
「ちょっ!痛いっ!痛いんですけどっ!脳ミソ出ちゃうぅぅ~!」
「オレの時間と神経と失った細胞を返せ」
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