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すごく奇妙は光景だった。俺はもう一度廊下に出て辺りを見回したが、誰一人としていなかった。
「おはよう、ソラ!タクヤも」
そう声をかけてきたのは、アユミだった。
「俺はついでかよ!」
タクヤがそうツッコむと、クラスにたった七人だけだが、どっと笑い声が響いた。
俺達もとりあえず自分の席に着席した…といっても、俺とタクヤは隣通しである。タクヤは着席すると同時に机に寝そべって寝息を立てながら寝始めた。
「今日って学校休みか!?」
すると突然大声で叫び始めたのは、クラスでもかなり五月蠅いジュンだった。その声にタクヤが過剰に反応して飛び起き、首をふりながら辺りを見回していた。
俺はタクヤを見て爆笑していると
「ジュン、五月蠅い!」
「だってよ~」
すぐ近くの席のアユミはかなり煩わしそうに言った。
でも、本当に不思議である。もうすぐ朝のHRが始まるはずなのに、まだ誰も来ないのである。
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