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私の荷物の影に繋いだ手隠がれているので、その子には気付かれてないようだった。 「う、うん。あと、ちょっとギャグの所のテンポ早くした方がいいかもね」 不自然じゃなかったかな。 心臓に悪いなぁ、これ。 あの、緊張して手汗がやばいんですけど。 でも離せない。離したくない。 さっきよりも、彼の手に包まれてる感じ。 好きすぎて泣くかも。 ねえ、これはどういう意味なのかな。 劇の内容なんて、もう、ほとんど頭に入っていなかった。 とりあえず、君があたしの手汗を気にしない事を祈ります。 *もう、なんなんですか、君は。*
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