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あたしが真面目に見てると、膝の上のあたしのリュックが動いた。
見ると、どうやら彼の膝にそれが少し乗っかっていたらしく、彼が膝で突いていた。
なるほど、邪魔ってことですね。
「はいはい」
小声で言って、自分の方に荷物を戻す。
ついでにぺしっ、と彼の膝をたたく。
そのまま彼の膝に手を置く。
彼、特にノーリアクション。
…嫌じゃないってことでいいんだよね?
劇の方は、最初は真面目に見ていたものの、あまりに淡々としていて、つまらなくて飽きてしまった。
暇を持て余して、彼の膝に置いた手で、ぴーす。
それに気付いた彼が、すかさず、ぐー。
あ、負けた。
手をぱーにして、彼のぐーをがばっと包んでやった。
何してんだろ。
でもなんか楽しい。
気付かれないように、こっそり、にやにや。
彼のぐーを包んだぱーをぎゅっとしながら、自分の近くに引き寄せる。すると彼のぐーが開いた。
手を重ねる。
相変わらず冷たい手。
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