新たな依頼

30/61
前へ
/850ページ
次へ
そんな不毛なやり取りを無視して市長室に入ると、相変わらず高めのテンションの市長が出迎える。 「ウェルカム、十子ちゃん!」 「正しい日本語を使わんか!」 それでも、十子さんと高見は市長室のソファーに座る。 勝山が珈琲を持ってくるが、当然高見の分はない。 「備品だそうですから。」 「わあ、財政難ですかぁ?珈琲一杯出せないなんて。予算、どこかに流用しましたぁ?」 このままだと本題に入れないので、十子さんは自分の分を高見に与え、勝山にもう一杯頼んだ。 「うわあ!十子さんが飲むはずだった珈琲だぁ!写真に撮っていいですかぁ?」 飲むはずだったが、手も口もつけていない珈琲に狂喜する高見。 変態だ。
/850ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12713人が本棚に入れています
本棚に追加