新たな依頼

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「いやいや、どうか頭を上げてください。春日部さんに責任はないでしょう。」 責任者は、夏目と名乗った。 どうやら春日部は何かある度に連絡を取り頭を下げてきたので、責任者の夏目とは協力できる立場にいるらしい。 「金子さんもちゃんとこちらには謝罪しに来ているのよ。来ていないのは、出向させた彼らだけ。」 「区長と副市長ですか。アホか、あいつらは。いや、アホだったな、あの区長は。」 喫茶店の件で、十子さんの中の区長像は極めて悪い。 「でね、夏目さん。こちらは総務課の冴木十子さんと高見駿さん。彼らが三人と交渉しますからね。」 「冴木十子です。任せてください。」 「高見ですぅ。十子さんに任せればもう大丈夫ですよぅ。」 自分に任せればとは言わない高見である。
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