新たな依頼

41/61
前へ
/850ページ
次へ
「今日こちらに伺ったのは、あなた方にお伝えしたいことがあるからです。」 十子さんの言葉に、三人は顔を見合わせ何かを期待するように十子さんを見た。 まるで、頑張っている自分たちにさらなるご褒美を市か区が用意してくれたかのような期待の仕方だ。 もちろん、十子さんがこれから告げることにそんな甘いものは一切ない。 「こちらに出向してからのあなた方の職務に対する態度は、もはや目に余る。センターの一職員として今日これからすぐに通常業務に入るならばよしとしよう。しかし、それでもまだこんなところに三人仲良しこよしで閉じこもって遊んでいるようなら、区及び市はあなた方を職務怠慢として処分対象とします。」 顔色一つ変えず、何の感情も込めずに一気に通告する十子さん。 「ああん、クールですぅ、十子さぁん。」 高見、今日もサポーターのポジションは絶好調だ。
/850ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12713人が本棚に入れています
本棚に追加