新たな依頼

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アホだ三兄弟はあの三匹のなんたらと似ているなあと、十子さんは思ったが口にしない。 しないのだが、高見がした。 「わあ。本当の兄弟みたいですねえ。長男と次男と三男でしょ?あ、でも、昔そんなお話がありましたよねえ。何か動物で。」 十子さんが吹き出しかけたのを堪えられたのは、奇跡に近い。 アホだ三兄弟はまだ二十代なせいか、何の話か分からないらしい。 だが、年代的に十子さんと近い春日部課長は、思い切り爆笑した。 「おほほほ!嫌だわ、高見くん。あの子豚さんたちは可愛かったのよ、ほほほ!!」 春日部課長も、どうやらこの三人を怖がっていないらしい。 肝っ玉は女性の方が座っているのか。 さすが、十子さんが認めた上役だけのことはある。
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