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区役所に戻ると、十子さんは春日部課長と別れて総務課に戻った。
そして、鬼倉のデスクに直行する。
「お疲れさまでした。どうでしたか。」
他の職員の前では猫をかぶる鬼倉。
その鬼倉に、十子さんはとんでもない頼みごとをした。
「鬼倉課長。明後日から3週間、県外出張させてください。」
「えええっ!!そんな、十子さぁん!俺も行きますぅ!」
自分の席に戻ったはずの高見が、何故か聞きつけて悲鳴をあげながら駆け寄ってきた。
その地獄耳っぷりに、自分に盗聴器がつけられているのではと、十子さんは自分の体を思わずチェックした。
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