-神世(シンゼ)-

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-天廻方(天廻式)- “天通力”を操ることで、現世では起こり得ない不思議を現出させる術とそれに付随する紋様をそれぞれ天廻方、天廻式という。天廻法は現世の“天通力”の流れに直接干渉するため、“天通力”を感知できる者は発動時の違和感を察知することが出来る。効果の大きい天廻法ほど生じる違和感も大きく、“天通力”を察知できない人間の感覚にも影響を与える場合がある。 天廻法は、神が現世にやって来た目的を果たすために使われるほか、ルシにとっても戦闘の上で欠かせない武器となり、特に天廻法を用いるのが得意な者は「天廻師」と呼ばれる。 尚、ブルメシア王国の人間にも、天廻法を扱うことが出来る(理由は後述参照)。 -隔離の式- 現代では最もポピュラーで初歩的な天廻法の一つ。「結界」のようなもの。隔離を「張る」と、地面に隔離の作用を生む線の天廻式が出現し、ドーム上の赤色の壁が形成され、内部の空間は現世の流れから非物理的に切り離される(別名“閉鎖空間”)。内部では原則“神世”に関わる者以外のものは停止し、外部では“天通力”を感知する能力がない限り、隔離を張られた空間の存在を認識できなくなり、また“天通力”を感知する能力を持った者にも内部の様子は掴み辛くなる。 これによって“神人(ファルシ)”は隠密行動が可能になると同時に、普通の人間は“神人(ファルシ)”に襲われたことを認識できなくなる。また、外部と内部は物理的には繋がっているため、出入りは自由にできるが、“天通力”を感知できない者にとって隔離の内部は「存在しない空間」であるため、無意識のうちに避けて行動するようになる。 隔離の内部で破壊された物体や生物は、その隔離を解くまでは“天通力”を用いることで、隔離発動前の状態にまで修復することができる。しかし、隔離の影響を受けていない存在や、“天通力”を喰われてしまった人間は直せない。
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