根暗なネクロ

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 今の私達の状況を一言で表すなら。 沈黙の二組。と言ったところか。 まああんまりカッコ良くないな。というか、不謹慎だ。亮子はまあ、素だからたち悪いよねえ。 「…………」 「ほら、結那。隠し事は無しって約束だろう?」 …何が起きてるかは見て分かるだろ。 「いじめ…。」 「ああそれか!この机のことだよね?」 「うん…。」 机には落書き。教科書は破られ。誰があんな酷いこと…。 「僕も結那とお揃いさ!」 「え?…」 「僕の机もみんなからのアツいメッセージと『もう教科書なんて見てないであなたの信じる道を行きなさい』という意思表示があってね!」 「そう…なの…?」 「ああそうさ!」 なんてこった…。 「ほう。」 「いっつポジティブシンキング。」 亮子と荒川さんは動じない。なんなのこの二人。鋼なの?錬金術師なの? 「そっか…。お揃い…。」 「そうさお揃いさ!」 「フフ…。嬉しい…。」 頬を染めて微笑む律峰さん(姉)は、かわいかった。超然和風美人だった。 いやでもさ…。 キーンコーンカーンコーン。 「おや、チャイムか。じゃあ結那、また後で。」 「うん…。バイバイ。」 あー。このクラスさー。 「変な」「可愛い」「「人ばっかりだなー。」」 後半が亮子とハモった。 「お、梨奈とハモったね。」 「そうだね。ふふふ。」 思わず笑っちゃったけど。 言ってる内容は全然違ったなあ。
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