ご新規ハードル

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ご新規ハードル

 いやー。やっぱわざわざ隣の市の高校にしたのは正確だったなあ。面白い人いっぱいだよ。シスコン&同性愛者とか、ネクロフィリアとか、初対面でいきなりどぎつい事聞いてくる娘とか。…まあそんなにどぎつくもないか。軽く流せる事だし。すげえ暗い娘よりはああいうインパクトのあるフランクな娘の方がいいし。 「ねえ宗一郎。」 「うん?」 「晩御飯どうする?」 「んー…。なんでもいいよ。」 「んんー。」 了解と悩みの意味を込めてうなってしまった。いや別にあわてる事じゃあないが。  今日は家に材料があるはずだから買い物の時間が省略された。ついでにいろいろ省略してみようか。さて、鍵はどこかなー? 「亮子?」 宗一郎の声が急に高くなったかな? 「…りな?」 なんで、このマンションに?…いやマンションに人がいるのは何もおかしくないけど。 「亮子もここに住んでるの?」 「そうだけど…。りなも住んでるって事かな?」 「うん。家族もいるけど。ていうかすごい偶然だねー!!」 「う、うん。」 いきなりテンション上がったなこの娘。 「…?もしかして同居、いや、んー?同棲か、この場合。してるの?」 後ろで突っ立ってる宗一郎に気づいたか。 「うん。まあね。」 この娘とは何かしら縁があるのかしらねー。
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