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返事してからちょっと思ったけど、…もしかしてこれって言わない方が良かったかな。
「へー!!スゴいね!お熱いですなー」
満面の笑みだよ。いったいこの短い時間に何があったんだ?
「あ、今日お母さんいないんだった。私、五階の506号室にすんでるんだ。亮子は…そこ?」
「そう。四階406号室。」
「ちょうど真下だねー!さっきも言ったけど、よろしく!じゃあね!」
「ばーい」
きっとテンションの上げ下げが激しい娘なんだろうな。嫌いじゃないけど。
「…ん、あったあった。お待たせ、宗一郎。」
「別に、いいけど。」
やっぱり家が一番だな。つーわけでソファーにごろーん。
「ふぃー。」
あー。制服ハンガーに掛けなきゃ。だりー。…よっこらしょっと。
で、立ち上がった反動を利用して宗一郎に後ろからぎゅー。…絞め殺した訳じゃないぜ。
「そーいちろー」
「んー?」
宗一郎は家に帰ってくると言葉使いとか態度とかがいろいろ緩くなる。人目がある時とは大違いだよまったく。
「カレーとハヤシライス、どっちがいい?」
「んー。…カレーかな。」
「おけー。」
でもやっぱ動くの面倒くさいから暫くはこのままで。…宗一郎も抵抗しないでむしろ負けじと俺の腕をぎゅーっとしてるし。…うーむ。蒸し暑い、が、気にしなーい。
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