油断大敵。

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――今、何が起こったのかわかんない…。 コケそうになったけど、コケてなくて…え…? 「…先輩、驚きすぎ」 ぷっ、と笑う武藤くんの声で我に返った。 「えっ…?い、今何があったの?」 「俺が腕引いたから、先輩がバランス崩して……今、俺の腕の中にっ♪」 さっきの顔が嘘みたいに、武藤くんは爽やかな笑顔で言った。 ……ん?俺が腕引いた? 「なんで武藤くんが私の腕を引くのっ!? それと、離してっ!」 私はただ、謝っただけ。 なのに、応えてくれなかった武藤くんの腕の中にいるって、おかしい!
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