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「だって、武藤くんが私のどこを好きなのか全く理解できないもの!
じゃあどこが好きだって言うの!?」
私はつい、怒鳴った。
「先輩落ち着いてください…。
……いいですよ、まだ。
いずれ好きになってくれるんだから、今はそれで♪」
「…はあ!?」
ニコニコした顔で、武藤くんはそう言った。
「とにかく、先輩は絶対俺のこと好きになります。
…ってことだけ、言っておきたかったんで♪
じゃ、お疲れ様でしたー」
「ちょっと、武藤くん…!」
それだけ言って、武藤くんは帰ってしまった。
(…一体なんなの?
私は武藤くんなんか、絶対に好きにならないんだから!)
だって私は、
――武藤くんが嫌いだから。
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