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「……琴葉サンは…俺のこと、嫌い…?」
いつになく真剣な目の武藤くんから、目が反らせない。
「……私、は…」
――…嫌いなわけない。
好きに、決まってる…。
けど、言えない。
言っちゃいけない…。
「…………武藤くんの…こと……」
……だんだんと近づいてくる唇を受け入れたら、きっと私は言ってしまう。
言ったらまたきっと…、稀羅くんを悲しませるのに……。
自分で決めた、決意も。
私を好きでいてくれる、大事な人も。
それらを棒に振ってまで、私は武藤くんを選んでいいの…――?
『♪~♪~♪~』
「「っ!!」」
唇があと数センチで触れる、というとき、私の携帯が鳴った。

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