帰還。

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―王国で聖騎士団に入ることが夢なんだ――… そう言って村を出たライナス。 けど今日、帰ってきたらしい。 何でいきなり?なんて思わなかった。いや、そんな余裕無かったんだ。早く会いたい。それだけだった。 * 「兄ちゃーん!!」 「ふぅ…、どうした?」 「ライナスが帰ってきたんだって!!畑耕してる場合じゃないよ」 どくん。 「えっ…?」 「だーかーらー、ライナスが帰ってきたんだってさ!!お兄ちゃんも早く来なよねっ」 ニィナはあっという間に走って行ってしまった。 「ライナス…。」 ・・ あの時伝えられなかった思いは今も胸を燻ってるんだ。 胸の前で拳をぎゅっと握る。 ライナス、オレは……。
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