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コツ....コツ....
遠くから足音が聞こえる
あの人を思い出す
「しゅう」
懐かしい声が僕を呼んだ
「あ…亜紀…?
どこに行ってたの!?
俺、ずっと待ってたんだよ?」
おいで
と腕を広げた僕の横を
風が通りすぎる
「しゅう、
少し疲れちゃった
先に寝てるね?」
あぁ
あのときの笑みだ
あのときも君は
笑っていなくなった
そしてまた呟いた
「もう疲れたよ」
そういって君は僕に
背を向けると飛んだ
翼が見えたような気がした
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