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雲量1の快晴……そんな日に青年、八神 要一は街中を歩いていた
「募金お願いしまぁーす!!」
左右、前方からそんな活気ある声が聞こえてくる
慈善団体『ジャスティス』
2、3年前に設立されたばかりにも関わらず、今では日本で最も有名な団体となった。
白い服をまとい募金箱をかかげる彼らに歩み寄り財布に余裕があったのか500円の募金をする
人のいい八神なら当たり前のことだった
だが、前方から歩いてきた男は正反対だった。
白服の青年達の持つ募金箱を次々はじきとばす黒服の男……
散らばる金、驚きを隠せない青年達の表情
それは八神も例外でなかった。謎の男は次々に募金箱を倒していくがそれをまんまと見逃す八神じゃない
「おい、なんのつもりだ!?」
慌てて男の右手首を掴むが次の瞬間
矢神は手を逆に掴まれ一本背負いの形で背中を叩きつけられてしまう。
「つ……う……」
「邪魔はするな、怪我するぞ?」
痛みに顔をしかめる八神の手を離して歩き始める男
「ま、待て……」
よろよろと相手を追いかけるもすぐに男は視界から消えるてしまった。
「あ、悪魔みたいな野郎だ……」
先ほどの男の面を3割くらい憎たらしく脳内修正し相手の憎しみを強くした後に弾かれた募金箱をひろい八神自身もその場を後にした。
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