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「かえしてください!」
「取れたらかえしてあげるよ」
先輩は小学生みたいな事を言いながら、入部届けをヒラヒラさせている。
何回やっても私より頭2…
へたしたら3こ分背の高い先輩から、奪えるはずがなかった。
「ーっ!」
あんまり焦らすから私が勢いをつけて取ろうとしたら、サッと先輩が後ろに下がる。
「わっ…」
バランスを崩して、先輩にもたれる形になった。
ドキ…ン
心臓が、ピンクの音を立てた。
ふわりと先輩の甘ったるいようなでも、ここちよい香りが鼻をくすぐる。
さっきよりも密着して、先輩の甘いかおりに酔いそうになる。
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