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「死体とでも思った、なんて顔してたぞ」
いつの間にかベッドの横に赤い髪の男が立っていた。
……あ。
あー。
「ごめん、酷く寝ぼけてた」
赤髪の男、石野は呆れた顔で僕を見た後、僕の隣の死体……いや、制作中の新作フィギュアに視線を移した。
「で、イメージは固まったのか?」
僕は人形職人だった。
寂しい大人向けの、アダルティな奴専門の。
……なんで自分の事を忘れてたんだろう。
「あー、もうちょい待って。疲れて本気で寝ちゃってたからさ」
さて、しっかり仕事の続きをしないと。
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