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雨が降ったその翌日。
空気が澄んで過ごしやすい気温。
月は少しだけかけた状態で、星々が瞬く夜空に静止しているように見える。
夜道を照らす街灯が二つの影を映し出す。
その影は一つに繋がって並んでいる。
「こうやって手を繋いでるだけでも暖かいでしょ?」
少女は隣の少年に囁くように語りかけた。
「いや、今日の気温28度だよ?むしろ暑い…」
ぶっきらぼうに少年が返事を返す。
「もう。いつもそうやって冷たくするんだから。光樹(こうき)のバカ」
少女はいつも冷たい光樹に少し言い返してみた。
心のどこかで、また冷たく返されるんだろうな。と思っていた
「そうだな。いい加減美希に心を開かなきゃな。こんな態度だけど俺はお前のこと好きなんだからな」
ちゅっ
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