前夜 8月23日

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雨が降ったその翌日。 空気が澄んで過ごしやすい気温。 月は少しだけかけた状態で、星々が瞬く夜空に静止しているように見える。 夜道を照らす街灯が二つの影を映し出す。 その影は一つに繋がって並んでいる。 「こうやって手を繋いでるだけでも暖かいでしょ?」 少女は隣の少年に囁くように語りかけた。 「いや、今日の気温28度だよ?むしろ暑い…」 ぶっきらぼうに少年が返事を返す。 「もう。いつもそうやって冷たくするんだから。光樹(こうき)のバカ」 少女はいつも冷たい光樹に少し言い返してみた。 心のどこかで、また冷たく返されるんだろうな。と思っていた 「そうだな。いい加減美希に心を開かなきゃな。こんな態度だけど俺はお前のこと好きなんだからな」 ちゅっ
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