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唇に何かが触れた。
私は一瞬何が起きたのか理解できなかったが、その出来事に気づくまでにそう時間はかからなかった。
『キス』
私は今の状況を把握すると、みるみるうちに頬が徐々に赤く染まっていった。
「あはは、お前顔が真っ赤だぞ」
そう光樹に笑われてしまった。
「うるさいなぁもう!」
光樹に言われる前から自分の顔が赤くなってるのは気づいていた。
でも、突然すぎて私は平然とした顔をできるわけはなく今にいたるわけだ。
何度されてもなれない『キス』
いつも光樹はこうやって私をドキドキさせる。
「ほら、帰るぞ」
そう言って光樹が私の手を引っ張った。
2つの長い影は月明かりと街灯に照らされながら彼方へと歩んでいった。
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