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『私は……土地神になるよ』
――パシッ…!
数メートル離れた刀に手を向ければ刀は私の決意が分かったかのように手に飛び込んできた。
初めて触った筈の刀なのに、何だか懐かしく感じるのは何故だろう…。
「…神になるなんて、人間なら全員喜ぶと思ってた…でも、君は違った。それでも神になった…何故?」
あんなに嫌がっていたのに…とテシンが問い掛ける。
真は刀を見ながら言った。
『……私の世界には他人と自分しか存在しない。…大切な物は壊してしまうから怖かった。
だけど、テシンさんは私を選んだ。壊すだけの力を…護るために使う事を教えてくれた。』
だから私は――…
『この他人達を……護りたいと思った』
偽善者だと笑えばいい。
バカだと思えばいいよ。
だけど、見てるだけなら…誰にでも出来るんだ…
私には、見ないふりはもう出来ない…。
「ここの土地はとても広く、管理がとても大変です。敵も来ます。」
『あぁ』
「敵の狙いは貴女の力と、この土地です。」
『分かってる。』
危険なのは100も承知だ。
「だからこそ…私は貴女の力になります。貴女は守護神を捜す事をオススメします」
『守護神?』
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