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嫌いだ、何もかも分かったようなことを言う世間の大人も、人の心をわかったふりして踏み込んでくるコイツも…!!
『…“大嫌い”だっ!!!!!』
―ドクンっ…
波打つ心臓に違和感を感じれば、テシンの周りは光りだした…
「わっ、いっ…」
『……っ!!』
テシンを攻撃するように降り注ぐ光の刃物…それは、見覚えのある物だ。
光の刃物は地面に刺さったり公園のフェンスを貫いたり…テシンだけではなく実物の物にも被害をあらわにする。
『あっ……また…』
頭に浮かんだソレは…紛れもなく私の力。
……力の暴走…
『あ…やめっ…!!っテシン!!』
「ぐ…ぁあぁあぁああーーっ!!!」
光の刃物はテシンの肩に刺さった時に目の前が紅に染まった。
その血は、真の体を紅に染めた…
『…あ…っ……テシ…ン…』
「くっ、もう…力が覚醒してたとは…油断しました…」
痛々しい傷を見てテシンに近寄る。
肩には光の刃物が刺さっていて、熱いのか周りの肉が焼けている音がする。
『……っ!!…なんなのよこれ!!』
このせいで!!この光のせいで!!
『…どれだけ私の周りを傷付ければ気が済むのよっ!!!!』
「…!!」
力が暴走したのは今日が初めてではない…!!
いつの間にか、真の目には涙が流れていた…
泣いたのは、三回目だ…。
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