出会

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  光り輝く刃物はテシンめがけて降り注ぐが、テシンの前に真がたちはばかる。 私が…本当に嫌いなのは…!!! 本当に大嫌いなのは…!! 『…この力だ…っ!!』 この力のせいで…!! この力の為に…!!! 私が無くしたものは…もう、戻らないのに…!! 『もう、関わりたくないんだ!!もう…誰かが傷付くのは見たくないっ!!』 私は…他人に興味がない訳じゃない…興味を無くしたいんだ。 傷付くのが嫌だから…過去の闇を思い出してしまうから… 本当は…私だって…生きたいのに!! 『…っ…まるで世界は私に死んでほしいみたいじゃないか!!!』 だから、無気力でいたいんだ… 何もかもに興味もない、感心もない… 何も見ないふり 見えないふり そうやって生きてきた。そうしなくちゃ生きてられなかった。 「ばっ、避けろっ……!!」 『………っ!!』 迫りくる光の雨を避けろと後ろで叫ぶテシン。 人の心をわかったふりして踏み込んでくる大嫌いな奴。 他人、所詮他人。 だけど、私の世界に、他人しかいないなら… 私に、特別な人がいないなら… 一つしかしらない、他人と言うものを… 私は命をかけて護りましょう… ―ドクンッ… ――っピタッ…… すると、光の刃物は私の体の数ミリ前で止まる 光はそのまま1つに固まり私の前に浮かび何かの形に変形していく…。 「…なっ、“継承”!?ま、まさか…」 後ろでテシンの戸惑う声が聞こえる…私はそれを唖然として見ていた。 ……助かった……のか…? .
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