最終章. これからも二人で

2/11
前へ
/449ページ
次へ
***** 「おーい!そっち大丈夫かー?」 「うん、大丈夫ー!」 「よーし!じゃあ、持ち上げるぞー!・・・せーのっ!」 ・・・あれから、3ケ月。 そろそろ桜の花が咲き始めようとしている穏やかな定休日の今日、私たちは、ようやくお互いの部屋を行き来する毎日に終止符を打った。 普段は私の部屋。そして、定休日の前日は亮の部屋。 この二重生活は、度重なる不便の連続であり、尚且つ一般のサラリーマンである私たちにとっては、不経済極まりない贅沢な生活であった・・・と言える。 そんなわけで・・・ 職場からもそんなに遠くなく、菜緒さんの家にも割と近いこのマンションに二人で引っ越す事に決めたのだった。 今日は定休日という事もあって、マネージャーや沙耶をはじめとする職場の同僚たちや、菜緒さん、そして長野からウチの両親までみんな総出で手伝いに来てくれている。 そして・・・この人も・・・
/449ページ

最初のコメントを投稿しよう!

991人が本棚に入れています
本棚に追加