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上野駅----
「今日は、ホントにありがとう。お蕎麦まで持ってきてくれて・・・疲れたでしょ?」
「ううん、これくらいの事・・・でも、お母さん安心したわ。和希の周りに素敵なお友達がいっぱいいるのが分かって・・・」
「そうだな。良い友達は大事にしないとな。」
「うん、ありがとう。また、長野にも帰るから。」
「ああ。また、相馬くんと一緒に帰って来るといい。」
「うん。」
・・・と思って横を見ると、なぜか亮がいない。
もぉー・・・新幹線の時間が迫っているというのに、亮ったらいったい何処に・・・
そう思って辺りを見回すと、紙袋を手に売店の方から走って来る亮の姿が見えた。
そして・・・
「コレ、帰ったら食べて下さい。」
差し出した紙袋には「ひよこ」の文字が・・・
「ありがとう。私の大好物なんだ。」
そう言って父は少し照れくさそうに紙袋を受け取ると、母を伴って改札を抜けて行った。
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