最終章. これからも二人で

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***** 上野駅---- 「今日は、ホントにありがとう。お蕎麦まで持ってきてくれて・・・疲れたでしょ?」 「ううん、これくらいの事・・・でも、お母さん安心したわ。和希の周りに素敵なお友達がいっぱいいるのが分かって・・・」 「そうだな。良い友達は大事にしないとな。」 「うん、ありがとう。また、長野にも帰るから。」 「ああ。また、相馬くんと一緒に帰って来るといい。」 「うん。」 ・・・と思って横を見ると、なぜか亮がいない。 もぉー・・・新幹線の時間が迫っているというのに、亮ったらいったい何処に・・・ そう思って辺りを見回すと、紙袋を手に売店の方から走って来る亮の姿が見えた。 そして・・・ 「コレ、帰ったら食べて下さい。」 差し出した紙袋には「ひよこ」の文字が・・・ 「ありがとう。私の大好物なんだ。」 そう言って父は少し照れくさそうに紙袋を受け取ると、母を伴って改札を抜けて行った。
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