1. 占いの館

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「ところで・・・何をお聞きに?」 「・・・あの。」 いきなり「何を?」と聞かれて言葉に窮していると・・・ 「今あなたには、大きな迷いがありますね。ソレが私からもよく見えます。・・・でも。」 「・・・でも?」 「その迷い以上に、もっとハッキリと見えるものがあります。」 彼女は私をしっかりと見据えて言った。 「・・・あなたは60日後に死亡します。」 ・・・死亡?・・・しかも60日後に? いったい、この人は何を言っているのだろう? 今会ったばかりで、まだ何の話もしていないのに、いきなり死亡するだなんて・・・ふざけるのにも程がある! 「ちょっと、ソレどういう事ですか?!私は何の病気にも罹ってないし、至って健康そのものです!ちょっと将来の事を聞こうと思って入っただけなのに、死ぬだなんてあんまりじゃないですかっ!」 私は怒りを露わに、大声で捲し立てた。
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