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私は混ぜおわったコーヒーを啜り、間をあける。
そして、本当に、本当に思いつきで反論した。それが、彼の未知の部分を知ることになろうとは……
「思ったんだけど、犯人の理性によるものなら、尚更、殺人シーンや死体シーンが、助長するんじゃないのか?」
彼はフォークをゆっくりと食べかけの皿に置いた。
「なるほど……」
「さっき、影響しにくいといったのなら、全て否定はできないだろう。殺人シーン、死体シーンは残虐性を秘めている、だから感化される……と考えるけどね」
今ならわかる、私は地雷を踏んだ。
死体シーンという言葉を言ってしまったのだ。
その言葉を聞いた途端、彼の顔から血の気が引いていった。顔つきが変わったのだ。
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