森の中に佇む洋館

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時計「ジリリリリリリリ…!」 部屋中に響き渡る目覚まし時計。その時計に手が迫る。カチッとスイッチが押され時計は音を止めた。 数分無音の後一人の男が布団から上半身を起こし、二段ベッドの二段目から短い梯子を使って下へ下りて来た。 ???「寝みぃ…」 小さな欠伸をして部屋を出る。リビングへやって来た男はキッチンへ向かい、何か食べ物を作ろうと冷蔵庫の中を開けた。 ???「何もねぇ…」 見ると中はビール、マヨネーズやケチャップといった調味料、そして何故かベビースターらーめんがあるだけで、他には何もない。 開けていた扉を閉め、宅配にしようと寝室にある携帯を取りに戻った。 寝室には二段ベッドと二つのタンスに携帯用ゲーム機が幾つか、他にはマンガや雑誌が重ねて置いてある。 色違いのタンスの一つに近付き、タンスの一番上に置かれている携帯から充電器を外し、携帯を開いた。 慣れた手付きでボタンを押しあるところへ掛ける。コール音が数回鳴った後、向こうが出た。 ピザ屋の店員「はい、まるとくです。お電話ありがとうございます。ご注文をお願いします」 ???「季節限定の桜エビたっぷりのチーズピザお願いします」
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