2・天使の腹はどす黒い

4/9
6693人が本棚に入れています
本棚に追加
/1015ページ
「……以後気を付けます。あと心臓は身体にある物なのでそれは錯覚かと。」 「人の心勝手に読まないで下さい!」 「ははは、元気なお嬢ちゃんじゃのぅ」 って……んん? さっきの天使に襟首を掴まれてだらりと垂れ下がっているお爺さん……まさか……まさか……。 「神、死んだ人間に元気も何も……」 やはり神様なんですよね!? え……でも神様って一番偉い存在だよね? それが何で天使にそんな冷やかな目で睨まれていらっしゃるんでしょうか? 「先程は失礼いたしました。この馬鹿み……ゴホンッ……(ば)神のせいで色々と問題があったようでして。」 馬鹿って言った!?この天使、神様に馬鹿って言った!! 「大袈裟じゃのぅ……ちぃと間違えただけじゃろうて。」 神様スルーした!? 「えぇ、貴方が ち ょ っ と 間 違 え た おかげで彼女は生後まもなくから実に15年もの間、原因不明の病気に苦しめられ!本来寿命はまだまだ先だったにも関わらず死んでしまったわけですが!!」 「……うん……ごめん。」 「……なん、だと。」 神様軽いな、謝罪と感謝は心を込めて! それが出来ない人間はろくなもんじゃないよ!! 人間じゃないけど。神様だけど。 あぁっ!!何か色々有り過ぎて、自分でも訳わかんないテンションになってる!!
/1015ページ

最初のコメントを投稿しよう!