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「まず、あちらの世界では貴女の死亡が多くの人に確認されておりますので……貴女を甦らせた場合、間違いなく騒ぎになってしまいます。」
「私が死んだ事を知ってる人達から、その記憶を抜いてしまうとかは……」
根拠はないけど、神様とか天使にならあっさりと出来そうじゃないですか?
「少人数なら出来ない事もなかったのでしょうが……貴女の場合、火の海の中から女の子の命を救ったと言う事で新聞やテレビに取り上げられていますからね。数が多い上にそれらの媒体からデータを消してとなると面倒くさ……ん゙んっ!無理かと。」
……面倒くさ!?
というか、確かに煙りと熱気は凄かったけど……火の海から救った?
私、火なんて見てもいないんだけど。
「あ、さおりちゃんは助かったんだね。良かった。」
「本当は死ぬ予定だったんですがね。」
え……笑顔で言う事?
何か、目が笑ってないと言うか……余計な事しやがって!俺の仕事増やしやがって!!って憎しみが込められているような?
「私の心を読まないで下さい。」
「読んでないよっ!?」
むしろ読めないよっ!?
と言うか、そうか……本当にそんな事考えてたんだ。
「……冗談ですよ?」
「嘘だっ!!!」
何この天使怖い。
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