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「カミィ?どうしたのだ?」
「ふえっ?いや?何でもない、です。」
「…………?」
ちょっと自分の世界に入り過ぎてたみたいですね。
いつの間にか父は出掛けており、母は台所で片付けをしていて、レティーちゃんが薄い桃色のアイスを頬張りながら隣で不思議そうに見てました。
「ふむ。一つ年を取ったからか、なんだか今日のカミィは大人びて見えるな。」
「……そう?ですか?」
「む?……むぅ。」
当たり前です。この世界では6歳になったばかりとは言え、転生前の15年間を私は取り戻したんですから。
と言うかレティーちゃんこそ6歳とは思えない喋り方なんだけどなぁ。
まぁ、彼女の家は相当な権力を持つ五大貴族のうちの一つですからね。
幼子とは言え、それなりの教育を受けているのかもしれません。
「そういえば先程はありがとう、ございました。杖、大切に使わせていただきますね。」
「……む。」
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