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「全く……カミィは昨日から意地悪ばっかりだな!昔は『れちー、れちー』って、私の後ろをちょこちょこついてきて、妹みたいで可愛らしかったと言うのに。」
「レティーちゃんは頼りになりましたからね。でも今は私がお姉さんです。」
6歳で「昔」を語りますか……。
どうやら話の腰は既に折れてしまっていたようなので、普通に返事をする事にします。
「っ……それは、今の私が頼りないって事か?だいたい何でカミィがお姉さんなんだ!」
「6年交代なので。私達が12歳になるまでは私がずっとお姉さんです。」
「ぐっ……じゃあ!じゃあ12歳から6年間は私がお姉さんなんだなっ!?」
「いいですよ?でも18歳からはまた私がお姉さんです。さて、次にレティーちゃんがお姉さんになれるのは何歳でしょう?」
「んぐっ……む、えっと……むぅーーっ!!!」
最初はいくら今の私も子供だとは言え、こんな小さい子供が神様にお願いした「親友」なのかと、色々思う所もありましたけど……これはこれで良いのかもしれません。
眉間に皺を寄せて指を折る、初めて出来た私の親友を見ていると、胸にあったモヤモヤした物がすっと消えていくのを感じました。
さて、さすがにまだ幼いレティーちゃんには二桁の足し算なんて難し過ぎましたかね?
ただでさえこの世界では、余程の知識人か商人でもない限り、大人でも掛け算・割り算すら出来ないって人が多いらしいですから。
「解った!24歳だっ!!」
「……なん、だと?」
フレイア家の教育係恐るべし!
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