5・ちっさい親友が出来ました

6/9
前へ
/1015ページ
次へ
あれから空腹に我慢出来なくなった私は、さっさと着替えを済ませて水着やタオルなんかを適当に鞄に詰めると、レティーちゃんを急かして台所へ行き、母から朝食の入ったバスケットを受け取り……少し考えて空間魔法を使ってみる事にしました。 えぇと、空間魔法って言うのは特殊属性で文字通り空間に干渉する魔法です。 例えば空間を歪めて部屋を拡げてみたり、逆に縮めてみたり。 あと空間の中に部屋を作る事で、元の世界で世代を越えて大人気だった某猫型ロボットのポケットみたいな収納スペースを使えちゃったり。 私がやろうとしてるのは収納の方です。 いや、レティーちゃんの家(屋敷?)はお隣ですから、普通に持って行っても良かったんですけどね? せっかく魔法が使えるんだし、早く試してみたいと思うじゃないですか!! 幸い今までの私も(部屋と言うより大きめのポケット程度のサイズではあるけど)活用していたみたいですし、こっそり練習していたとでも言い張れば多少大きくても怪しまれる事はないでしょう。たぶん。 うわ、何か凄いわくわくする。 よし!まず魔力を練り上げて……これぐらい? で、指先に込める……おぉ?何か温かい。 最後にファスナーを開けるようなイメージで……こう、かな? ―――ドュルリ うん……何か不快な音がしたね。
/1015ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6694人が本棚に入れています
本棚に追加