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えぇっと……うん。いや、大丈夫!
確かにあんな音がするなんて私の記憶にはなかった。
魔法なんて使うのも初めてです。
でもさ!失敗するわけないですよね?
だって私チートなんですよ!?
念の為、恐々と中を覗いて確認してみると……え?
「っ!これ東京ドーム何個分!?(東京ドーム見た事ないけど。)」
「むぐ……?とうきょ?何だ?」
「あぁ、すみません。何でもないです。」
「む?そうか?はむっ……」
何で?何でっ?
練り過ぎたの?それとも込め過ぎたの?
と言うか何でレティーちゃんは私の朝食を摘まんでるの!?
とりあえず無駄に広大な部屋の使い道は後で考える事にして、改めてコインロッカー程の大きさの部屋を作って鞄をしまいながら、可愛らしい笑顔で私のマフィンをはむはむ頬張っている女の子にジト目を向ける。
「ねぇ、レティーちゃん……それ。」
「っ!!」
何、しまったぁーー!!?みたいな顔してんですか。
「……私のご飯。」
「すまない!ママ殿の作るご飯があまりにも美味しそうで……その、つい。」
「…………つい?」
「し、仕方がなかったんだ!昨日倒れたカミィが心配で心配で、私は朝食も食べずにここへ来たんだぞ?」
「そんなに心配していた筈の親友から朝食を強奪した、と?」
「む……カミィが元気そうなのを見て安心したら気が抜けてお腹がすいたんだ!そんな時にママ殿の作る美味しそうなご飯の香りを嗅いでみろ!抗えるわけがないだろう!?」
「だからって何も完食する事ないじゃないですか!半分くらいとっておこうとは考えなかったんですか!?」
食べ物の恨みは恐ろしいって言葉を知らないのか、このちびっこめ!!
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