1・そもそもの始まり

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「ちょっ、お姉ちゃん、ちょっと待てって!まだ妹が見付かってないんだ!」 「さおりちゃんが?」 さおりちゃんっていうのはこの子のお見舞いに来てた妹さん……で、「どうして?」が口癖?の可愛らしくも若干面倒な幼女です。 最初に海は青いのに海水をすくってもちっとも青じゃない理由を尋ねられた時、人より圧倒的に経験が少ない(ぶっちゃけ海なんか見た事もなかった)ながらも人より圧倒的に本を読んでる私の知識を今こそひけらかす時だと思い、調子にのってベラベラと説明したのが運のつき。 他の「また始まった。」と面倒くさそうにあしらう大人と違い、何でも教えてくれる物知りなお姉ちゃんと認識されてしまったらしく、裕太君のお見舞いに来る度に私を訪ねて気になるあれやこれやを質問してくるようになってしまい、質問の意味が解らず答えられなかったりすると 「ねぇ、はかせぇー、どうして教えてくれないの?」(※はかせ=私のあだ名らしいです。さおりちゃんの中では物知り=博士のようです。) 「どうして博士は博士なのに知らないの?」(※理不尽!そもそも博士じゃないです。) ねぇ、どうして、どうして、どうしてどウしてどうシテ……うわぁああぁあっ!!! っと、また横道にそれてた。ごめんなさい。
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