1・そもそもの始まり

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1階にたどり着き、ザワザワと聞こえていた話し声が鮮明になります。 「すげぇー」とか言ってる不謹慎な若い声、野次馬に下がるようにと怒鳴り付けるおじさんの声、家族を探しているらしき女の人の声、看護師さんが「聞こえてますかーっ」って言ってるのは、怪我人が出たのかな?それともショックで容態が急変したとかかな……大丈夫なんだろうか? 正面玄関を目前に緊張が緩み、足がガクガクっと震えだす。 (良かった……助かったんだ。) 今まで色んな本を沢山読んでたくせに、私もダメですよね? フラグ立てちゃってました。 私達に気付いた消防士さんが慌てて近寄って来るのを見てホッとして、外に出た直後。 ―――みしみしみし……バキッ! ばきっ? え?あれ?病院の看板が降って……
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