第2章 リスタート

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朱鷺の家から徒歩5分の距離に市民体育館がある。 さらに、その市民体育館の横に公園があり、そこにはストリートバスケのコートがあった。 整備も整っておりなかなかいい場所なんだが、近年この付近では子供が少ないみたいで、練習している姿を一度も見たことがなかった。 それを利用し、朝から晩まで練習しようと考えていた。 市民体育館に着き利用料を払って、体育館に入る。 バッシュを履くと、久しぶりの感覚が蘇ってきた。 自分の足にまだ合っていない。 不自然な程真っ白。 少しソールが固い。 ジャンプしてみるといつもより高く跳べる気がする。 どの気持ちも、忘れていた感覚だった。 真新しいバッシュを履き、真新しいボールを持ってシュートをしてみる。 久しぶりすぎて、シュートの感覚がわからない。 やはりシュートはリングに嫌われて、外れてしまった。 朱鷺はシュートが外れたにもかかわらず、口元が緩んでいた。 (俺、バスケしてる!) 何よりもバスケをしていることが楽しかった。
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