12人が本棚に入れています
本棚に追加
──────
選考会は進んでいき、最後にゲーム形式で5on5が始まった。
朱鷺は、自分のできることはしたかったが、ゲーム形式は久しぶりすぎた。
きっと勘が鈍っていると思った。
そこで、まずはチームみんなで点数が取れるように声を出すことにした。
「ナンバーチェック!」
「後ろカバーOK!」
とにかく朱鷺は声を出した。
やはり、ゲームは楽しい。
こんなに楽しいと思うのは久しぶりだった。
ゲームは進んでいったが、自分のチームは得点源が欠けていた。
そのためか、オフェンス時攻めあぐねていた。
(‥‥、自分が行くしかないか。)
そこでパスが来た。
残りシュートクロック4秒。
右45度の位置でもらった俺は、すぐさまワンドリブルをつき、すぐにジャンプシュートを放った。
「おっ!!」
思わず入江は声が出てしまった。
ガンッ!
リングに嫌われ、シュートは外れる。
入江の近くにいた選考会の委員は、入江に話しかけた。
「さっきの24番のジャンプシュート、監督はどう思いましたか?」
「ワンドリブルからのジャンプシュート。たった一つのプレーだがいいものが見れた。右足でもらい、二歩目の左足とともにワンドリブル。右足を左足にすぐさま揃えてジャンプ。なかなかあれは止めにくい。」
「あのワンドリブルからのジャンプシュートなら普通のよりもワンテンポ速いですからね。」
「偶然の産物か否か‥。」
最初のコメントを投稿しよう!