第2章 リスタート

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────── 選考会は進んでいき、最後にゲーム形式で5on5が始まった。 朱鷺は、自分のできることはしたかったが、ゲーム形式は久しぶりすぎた。 きっと勘が鈍っていると思った。 そこで、まずはチームみんなで点数が取れるように声を出すことにした。 「ナンバーチェック!」 「後ろカバーOK!」 とにかく朱鷺は声を出した。 やはり、ゲームは楽しい。 こんなに楽しいと思うのは久しぶりだった。 ゲームは進んでいったが、自分のチームは得点源が欠けていた。 そのためか、オフェンス時攻めあぐねていた。 (‥‥、自分が行くしかないか。) そこでパスが来た。 残りシュートクロック4秒。 右45度の位置でもらった俺は、すぐさまワンドリブルをつき、すぐにジャンプシュートを放った。 「おっ!!」 思わず入江は声が出てしまった。 ガンッ! リングに嫌われ、シュートは外れる。 入江の近くにいた選考会の委員は、入江に話しかけた。 「さっきの24番のジャンプシュート、監督はどう思いましたか?」 「ワンドリブルからのジャンプシュート。たった一つのプレーだがいいものが見れた。右足でもらい、二歩目の左足とともにワンドリブル。右足を左足にすぐさま揃えてジャンプ。なかなかあれは止めにくい。」 「あのワンドリブルからのジャンプシュートなら普通のよりもワンテンポ速いですからね。」 「偶然の産物か否か‥。」
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