第3章 極み

2/6
前へ
/28ページ
次へ
───────1年後。 ガルーダス体育館の入り口には、昨年と同様に〔福岡ガルーダス選考会場〕と書いてある。 それを見つめる一人の青年がいた。 彼の名は、尾西 誠二(オニシセイジ)。 19歳で大学1年生である。 大学に入ったがバスケの夢を諦めきれず、選考会に参加した。 一通りアップを終わらせ、開会式が始まる。 みんなデカいなーと辺りを見回した。 誠二は、163cmしかない。 誠二よりも小さい人はどうやらいないようだ。 開会式も終わり、ドリブルやシュートなどのドリルが始まった。 基礎的なことは自信があったため、満足のいく結果が出せたと思う。 選考会も進んでいき、ゲームが始まるとのことだ。 自分のチームのメンバーを確認してみる。 「ん?」 そこには見覚えのある男が一人いた。 「すみません。もしかして、黒澤 朱鷺さんですか?」
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加