第1章 凡人の中の凡人

5/8
前へ
/28ページ
次へ
───会場の外。 「おい、拓哉のせいで試合に遅れちまったじゃねぇか!」 「うるせー。昇平だって寝癖気にしてトイレばっかり行ってたじゃねぇか!」 こんな会話をしているのは、朱鷺の中学時代のチームメイトである。 準決勝に朱鷺が進出したと聞き、応援に駆けつけたのだった。 「さて、どうなっとるとかいな。博多第三が勝っとるとは思うけど。」 「まぁな。でもわからんよ。」 そして、二人は会場に着いた。 「なんや、これ‥‥」 「朱鷺‥‥」 二人は驚いた。 孤軍奮闘で闘う朱鷺の姿。 そして、圧倒的な点差に。 3クォーター残り2分。  92ー41 博多第三の圧勝だった。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加