12人が本棚に入れています
本棚に追加
───コート内。
「うおぉぉぉっ!」
叫びながら朱鷺はランニングシュートを狙う。
しかし、カバーに来たアメリカ人留学生ラナンがブロックに来る。
ここですかさず、3Pラインの外の一樹にパス。
しかし一樹はファンブル。
「おいおい、黒澤以外がヘタレじゃねぇか!」
「もっと頑張れよ!楽しくねぇぞー!」
スタンドから怒号に近い声が耳に入ってくる。
「一樹さん、ドンマイです。ミスは忘れて次行きましょう!」
「‥‥‥もーいいや」
「え?」
俺はわけがわからず、聞き返した。
すると、キャプテンの一樹から思わぬ言葉をもらう。
「俺ら所詮1回戦レベルのチームなんだよ!!俺らは平凡なプレイヤーだよ!!お前だってそうだよ!!弱小チームに来て、猿山の大将にでもなったつもりか? 馬鹿馬鹿しい!! お前がいたって、博多第三にこの有様だ!!いてもいなくても一緒だよ!!」
意味がわからなかった。
ショックというよりも、何も考えることができなかった。
「‥‥‥そうだった。俺はただの凡人だったんだ。」
宮本高校は161ー63で大敗した。
最初のコメントを投稿しよう!