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二通目の件名を確認すれば
『当選おめでとう。異世界にご招待』
……
はい、即ゴミ箱ドーン!
まったく……こんなメールばっかかよ。
迷惑メールが消えたのを確認してブラウザを閉じ……って、消えてない?
異世界招待とか書かれた迷惑メールが消えてない。
インストールと同時進行してるせいで動作が重くなったか?
これだから裏作業は嫌なんだ。
……そろそろメモリ増設すっか。
そんなことを考えているうちにインストールは終了し、画面にはランドセルを背負った幼女(設定は女子高生)が満面の笑顔を此方に向けていた。
設定は女子高生なのに何故ランドセルを背負っているかは考えたら敗けだと思う。
俺はマウスを右手に、エリエールを左手に画面に向かい聖戦を開始した……
◇◆◇◆◇
「……うっ……ぐすっ……ぶぴーーっ!!」
予想外だったぜ……まさかエリエールをエレクト汁じゃなく涙と鼻をかむのに使わされるとは……
なんぞこの神ゲー?
ストーリー性が半端ないぞ。
お陰で俺とした事がエロシーンをスルーしてラストまで突っ走ってしまったじゃないか。
製作者……グッジョブ。
椅子の背もたれによし掛かり伸びをすれば、カーテンの隙間から射し込む朝日が眩しい。
時計を見れば時刻は十一時を回ったあたり。
朝日どころか昼日じゃねーか。
日の光と時間を見たことで体が正常に戻ったのか、腹が勢いよく空腹の音を鳴らす。
取り敢えずコンビニだな。
朝兼昼飯を食ったら続きだ。
服は昨日から着替えてないからそのままで靴を穿きドアを開く。
「……」
どうやら俺は知らない間に寝ていたらしい。
こりゃ夢だな。うん夢だ。
部屋の外が精神と時の部屋のはずがないもんな。
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