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＊その夜＊
「ごめんな～」
すまなそうに頭をかく。
「帰ってきたらいっぱい遊んでやるからな。」
「ううん、お仕事がんばってね！」
そう、父は今日から出張なのだ。
「あとお土産もね♪」
母はキラキラおめめビームをしている。
「分かった、分かった」
はぁ～…
と、ため息をつきつつも、どこか幸せそうな顔をしている。
「やっぱりアレかしら、京都といったら八つ橋よね!!」
「ママ、“やつはし”って、なぁに？」
すると、母はニヤニヤしながら答えた。
「食べたら分かるわよ、100個ぐらい!!」
「え、ちょっ、まじですか!!」
ーアハハハハー
「さて、ふざけ合いも終わった所で、そろそろ行くわ。」
「行ってらっしゃい^^」
２人は笑顔で見送った。
ーこれが、最後の見送りなんて知らずにー
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