過去

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‐その後、母は外に出るようになった。 安心した、のもつかの間、今度は帰ってこなくなった。 もちろん、色々な男の人と会っていた訳で、 ‐この人が新しいパパよ‐ もう、この言葉には驚かなくなっていた。 母は再婚と離婚を繰り返していったのだ。 勿論、再婚相手には軽蔑視され、息苦しい生活が何年も続いた。 そして、私が中学を卒業したのと同時に、母はその時の再婚相手と、どこかへ行ってしまった。 「連れ子がいるから、邪魔だし、ついて来ないで。あんたも高校生になるんだし、生活ぐらいできるでしょ。」 そういって。 勿論お金持ちという事もあり、毎月大金を支払ってくれるので生活には問題ない。 おまけに息苦しい生活でなくなるので嬉しいはず なのに… 何かが足りない気がした。
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